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運転マナー

雪を乗せたままの走行は事故誘発と加害者にもなりうる

今年は寒さが厳しく、年末から年始にかけて雪による通行止めや渋滞、立ち往生などが何度も起きているようです。

 

大雪が降った日に、ルーフや荷台に雪が積もったまま走行している乗用車やトラックを見かけたことがあるはずです。

見かけた場所で雪が降っていなければ、すごく雪が降っているところがあるんだねと興味津々かもしれません。

 

しかしルーフや荷台に雪が積もったまま走行していると、自分自身が事故を起こしてしまう原因になったり、他のクルマを事故らせてしまうことや、歩道を歩いている人にケガを負わせてしまう危険性もあるなど、非常に危険なのです。

 

ルーフや荷台に大量の雪が積もったまま走行するのがどれほど危険なのか、ご説明しましょう。

 

ルーフに雪を乗せたまま走行しているクルマは多い

大雪が降ったエリアを走行してきたクルマが、ルーフに雪を乗せたまま高速道路などを走行しているケースは非常に多く見受けられます。

冷え込んでいる時などは、雪が降っていない地域に入ってもルーフの雪が溶けずに残っており、そのまま走行しているわけです。

 

雪を乗せたまま走っているのは乗用車だけではありません。

トラックにもこのようなケースが多く見られます。

 

ルーフに雪を乗せたまま走行することがどれほど危険か、私の友人に昨年末起きた例をご紹介しましょう。

 

トラックから飛んできた雪でバンパーを破損

(イメージ画像)

 

私の友人が、日本海側で大雪警報が出ていた年末に新東名の120キロ区間を走行中、一番左側の車線を走行していた荷台に雪を積んだままのトラックから雪の固まりが飛んできて、クルマのフロントにぶつかってきたそうです。

友人は3車線の一番右側にある追い越し車線を120キロで走っていたため、左斜め前から飛んできた雪を避けることができず、クルマのフロントにぶつかり、大きな音がしたそうです。

 

しかし高速道路上ということもあり、クルマの状態を確認しようにも、停車させることはできません。

とりあえず直近のPAに入ろうと思って速度を落として走っていると、フロントからシャーシャーと音がしていたそうです。

 

PAに入りクルマを見てみると、バンパーが真ん中から大きく凹んで全体が曲がっており、パンパーの端がタイヤと擦れていたとのことでした。

シャーシャー音はタイヤと歪んだバンパーが擦れている音だったのです。

 

仕方なく、バンパーを手で引っ張り、タイヤと擦れないようにして、全ての高速道路を80キロで走って帰ってきたとのことでした。

 

一歩間違えば大事故

トラックから飛んできた雪の固まりがフロントガラスを直撃していたら、おそらくガラスは割れているでしょうし、大きな事故になっていたかもしれません。

また120キロで走行していた友人が飛んできた雪の固まりを避けようとハンドルを切っていたら、きっとクルマは大きくスピン、もしくは蛇行するかして他のクルマにぶつかり、複数のクルマを巻き込んだ大事故になっていた可能性もあります。

 

バンパーが凹んだだけで済んだのは、不幸中の幸いといえるでしょう。

 

雪の固まりがパンパーを歪むほど凹ましてしまったのは、おそらくそのトラックは日本海側を走ってきて、荷台に雪が積もってもそのままにしていたため、雪が溶け始めて氷になっていた可能性があります。

 

そんなものをまき散らしながら、そのトラックは走っていたということです。

 

道路上に大きな氷の塊が幾つもあった

この友人がこの後に通った高速道路上には、幾つもの大きな氷の塊が落ちていたようです。

つまりルーフや荷台などに雪を乗せたまま高速道路を走り、溶けて氷状になった固まりを落としていたクルマが多くいたということです。

 

高速道路上に氷状になった大きな固まりが落ちていること自体、非常に危険です。

100キロ程の速度で走っているクルマが、氷状になった大きな固まりを踏むとどうなるか、また避けようと急ハンドルを切ったらどうなるか、ドライバーなら少し考えれば分かるでしょう。

 

雪を積んだままの走行は歩行者にも危険

ルーフや荷台に雪を乗せたまま走行していると、街中を走っていて交差点を曲がろうとした時、遠心力で雪が落ちてしまうこともあります。

 

雪が溶けて固まった状態で、信号待ちをしている歩行者にぶつかったらどうなるでしょう。

歩行者がけがをしたら、その時点で人身事故になってしまいます。

 

いくら注意して走行していても、ルーフや荷台から雪が落ちることまで防ぐことはできません。

 

自分自身が事故ってしまう可能性も

ルーフや荷台に雪を乗せたまま走っていると、自分自身も事故ってしまう可能性があります。

 

例えばブレーキを踏んだ時にルーフや荷台の雪が一気にフロントガラスに滑り落ちてきて、視界を防いでしまうこともあります。

この時、ワイパーで雪をどけようとしても、雪の重さでワイパーは動きません。

前がまったく見えないため、前方の車に衝突してしまいます。

 

また2車線の道路で、雪が隣車線のクルマの前に落ち、そのクルマが雪を避けようとしてぶつかってくることなども考えられます。

 

ルーフや荷台の雪が落ちて起きた事は事故扱い

ルーフや荷台に積もった雪を落として起きた事は事故扱いとなります。

つまりドライバーの責任ということです。

 

人がケガをした場合は人身事故になりますが、上で説明した私の友人のようなケースでも物損事故扱いとなり、双方の過失割合によって補償割合が違ってくることになります。

ルーフや荷台に積もった雪を落としたことが原因で事故が起きてしまえば、それなりの責任を負わなくてはならないわけです。

 

雪を落としたことによる事故は厄介

一般的な車同士の事故や人身事故の場合、ドライバー本人に事故の自覚があり、現場に当事者がいるのが一般的です。

 

しかしルーフや荷台に積もった雪を落としたことが原因で起きた事故(人身事故を含め)の場合、ドライバー本人が事故を起こしたことに気付かないケースも多いでしょう。

前述の友人のケースなどは、おそらくドライバーは全く分かっていなかったと思われます。

 

事故として処理するには、そのドライバーが運転するクルマから雪が落ちて事故に至ったことを証明しなければなりません。

例えば、目撃者の証言やドライブレコーダーの映像などが必要になるということです。

 

これは言い換えると、雪がルーフや荷台に積もったまま走行していたドライバーに、ある日突然、事故の原因となったと警察から連絡が来る可能性があるということになります。

 

全てのドライバーが気を付けるべき

ルーフや荷台に積もった雪をそのままにして走行することの危険性がお分かりいただいたでしょうか。

 

ルーフや荷台の雪による事故は、ドライバーのちょっとした気配りで回避することができるはずです。

特に大雪が降った地域を走行している場合には、時々雪を落としてやることで全てのドライバーが安心して走行でき、事故による渋滞を防ぐことにもつながっていくのです。

 

乗用車でも最近は背の高いミニバンが増えており、手でルーフの雪を落とすることはできないでしょうから、何らかの道具が必要になってきます。

トラックの荷台の場合には、雪落としの道具に加えて脚立やはしごのようなものが必要になるはずです。

 

面倒な作業だけでなく、何らかの道具を準備しなくてはいけないですが、全てのドライバーが雪落としをすれば、自分自身も加害者にならず、事故に巻き込まれることも無くなるのです。

是非考えてみてください。

 

まとめ

ルーフや荷台に雪が積もったまま走行し続けることがいかに危険なのかということについてご説明しました。

 

雪が積もった状態のまま走行し続けるのは違反ではありません。

しかしそのことが原因で万が一事故が起きれば、そのドライバーの責任になってしまいます。

ドライバーにはそれだけの責任があることを忘れないでください。