最近のクルマには色々な盗難防止装置が取り付けられています。
イモビライザーのようにエンジンを掛けられないようにするものだけでなく、無理にドアを開けようとするなどの行為を察知すると、クルマのホーンなどと連動して警報音を鳴らすものもあります。
特に防犯アラームは非常に効果的な装置ではあるものの、誤作動を起こして周囲に迷惑をかけてしまう場合もあります。
しかしクルマのオーナーがすぐ誤作動に気付くとは限りません。
アラーム音に困っている周囲の人々は、どう対応すれば良いのでしょうか。
またオーナーも焦ってしまうはずです。
どうすればアラーム音は止まるのか、さらに周囲に迷惑を掛けないよう、誤作動防止策として何をしておけばよいのかを正しく理解しておくべきです。
私自身もつい最近、朝からすぐ向かいのマンション駐車場に停めていたクルマの長時間にわたるアラーム音で迷惑した経験があります。
その時の対応も含めてご説明しましょう。
突然のアラーム音に周囲の人はどう対応すべき
防犯アラームが長時間鳴り続けている場合は、そのクルマのオーナーが鳴っていることに気付いていないことが考えられます。
このような場合、騒音に悩まされている周辺の人たちはどうすべきなのでしょう。
私の周囲で起きた実例
実はつい最近、自宅マンション向かいの別マンション駐車場で朝8時前から防犯アラームが鳴りはじめました。
アラームはしばらく鳴っては止まり、5分ほどするとまた鳴るを繰り返していました。
しばらく辛抱していましたが、鳴り始めてから既に2時間半ほど経ってもまだ鳴り続けています。
さすがに辛抱できなくなってきました。
最初は警察に電話しようかとも考えましたが、アラームが鳴っているクルマはマンションの敷地内にある駐車場に駐車されています。
マンションの管理会社なら当然車の持ち主の連絡先も分かっているはずです。
ネットでマンション管理会社の電話番号を調べたうえで、そのマンションに行ってみると、既に数人の人がそのマンション前に集まっていました。
しかし誰もクルマのオーナーに連絡するための手段を取っていないようでしたので、私がマンションの管理会社に電話し、詳細を伝えるとともに、至急アラームを止めて欲しい旨を伝えました。
ちょうどそこに巡回中のパトカーが通ったため、集まっていた人が呼び止め、事情を説明します。
しかしお巡りさん曰く、クルマのナンバーから所有者はすぐに調べることはできるものの、連絡が付くかどうか分からないとのこと。
そこで私が管理会社に電話したことを伝え、再度お巡りさんからも管理会社に電話してもらいました。
私はそれで自宅マンションに戻りましたが、それから15分ほどして音は止まりました。
おそらくクルマのオーナーと連絡が付き、駆け付けてきたのでしょう。
周辺住民が取るべき管理会社への連絡
誤作動を起こしている防犯アラームに困っている周辺住民が最初にやるべきことは、まずクルマのオーナーに連絡を取ることです。
月極駐車場なら、管理会社の電話番号などがどこかに書かれているはずです。
管理会社は各クルマのオーナーの連絡先も把握しているでしょうから、管理会社に電話し、オーナーにすぐ連絡してもらうのが最も早い方法といえます。
今回の私のように、マンション駐車場で鳴っているのであれば、マンションの管理会社に連絡すればすぐに対応してくれるでしょう。
なおマンションの管理会社名や連絡先などは、マンション敷地内にも表示されているはずですので探してみましょう。
警察への連絡
防犯アラームの誤作動で困っている場合、警察に連絡すれば良いとの情報もあります。
しかし警察に連絡しても事件ではないため、アラームが鳴っているクルマのドアを強制的に開けるなどのことはできません。
警察も私と同じように、管理会社に連絡するしか方法はないということです。
もちろん対象のクルマが路駐など、違法駐車しているのであれば、レッカー移動などで対処してくれる可能性はあるでしょうが、違法性がなければ対処できないと考えられます。
ただ管理会社側も、周辺住民からの連絡より、警察から連絡があるだけで緊張感をもって対応する可能性はあるでしょう。
その意味では警察に連絡することも効果がないとはいえませんが、今後のご近所付き合いの点から考えると、管理会社に直接連絡する方がスムーズで、余計なシコリを残すことがないのかもしれません。
防犯アラームを搭載したカーオーナーが注意すべきポイント
防犯アラームの誤作動は、カーオーナーの注意によって防ぐことができます。
どのようなケースで誤作動が起こってしまうのか、またどうすればアラームを止めることができるか、一般的なケースをご説明しましょう。
スマートキー本体に由来する誤作動
スマートキーでクルマを施錠したにもかかわらず、スマート機能以外を使ってロックを解除しようとした場合、アラームが鳴ってしまいます。
これは例えばスマートキーの電池切れなどで起こりうるケースです。
ロックした時には電池が生きていたが、いざロックを解除しようとすると電池切れになってしまい、仕方なくキー本体で直接ドアロックを解除したなどの場合です。
これはカーオーナーがスマートキーの電池を定期的に交換しておくことで防ぐことができます。
スマートキーでロック後に内側から解除で誤作動
スマートキーでドアロックした後から、車内でロック解除ボタンを押してしまうと、窓を壊して車内に侵入されたと判断し、アラームが鳴ってしまいます。
これは車内に人が乗っている状態の時、スマートキーを持ったままクルマから降りたとしても、ロック操作をしなければ防ぐことができます。
しかし子供を乗せた状態でスマートキーを使って施錠し、クルマから離れると、子供がイタズラしてしまう可能性もあります。
カーオーナーはこのような状態を作らないことも必要でしょう。
何らかの振動での誤作動
防犯アラームの誤作動で最も多いのが振動による誤作動です。
この誤作動は、カーオーナーがクルマから離れている時に起こるため、長時間鳴り続ける、つまり誤作動を解除するのに時間がかかり、最も周囲に迷惑をかけてしまうパターンといえます。
振動での誤作動は、台風や強風でクルマが揺さぶられると起こってしまいます。
また機械式の立体駐車場に駐車している時、他のクルマが出庫すれば自分のクルマまで動いてしまい、振動を感じて鳴ってしまうことがあります。
振動による誤動作を防ぐためには、面倒でも防犯アラームの設定を変更し、振動で反応しないようにしておく必要があります。
カーオーナーは慌てずにアラームを解除しよう
防犯アラームが鳴っていると、カーオーナーは焦ってしまい、どうやって止めればよいのか分からなくなってしまうかもしれません。
しかしほとんどの場合、スマートキーでロックを解除すれば鳴り止むでしょう。
万が一、それでも鳴り止まない場合には、エンジンをかけてしまえば止まるはずです。
まとめ
クルマの防犯アラームが誤作動を起こしていた時、周辺に住む人はどう対処すれば良いのかを、私自身の経験に基づいてご説明しました。
合わせて、カーオーナーが誤作動を起こさないようにするにはどうすれば良いのかもご説明しました。
文中では防犯アラームの誤作動と説明していますが、正確にいうと誤作動ではないことが分かると思います。
防犯アラームとして正常な反応であり、使い方を熟知していないことによって起こっているのです。
防犯アラームは上手く使いこなせば強力な盗難防止やイタズラ防止策になりますが、正しく使えないと迷惑なだけのものになってしまいます。
使う以上はマニュアルを熟読し、周囲に迷惑を掛けないようにしましょう。