皆さんは普段車を運転している時、車間距離はどのぐらい取っていますか。
前を走る車がどんな車でも車間距離は同じようにとっているのでしょうか。
一般的に車間距離は、前車が通過してから同じところを通過するのに2秒以上なければ車間距離が短く危険な距離です。
ですが実際の一般道路の流れを見ていると、2秒以上開けている人は少ないでしょう。
これを書いている私自身、常に2秒以上の距離をとっているかと聞かれると、自信はありません。
そんな私でも車間距離を意識しながら運転している場合があります。
それは前を走る車の種類などによって車間距離を多めにとるってことです。
では、どんな車が前を走っているときなのか、なぜ車間距離をとるようにしているのか、説明しましょう。
視界を遮ってしまう大型トラック
夜中の幹線道路で特に多い大型トラックは、乗用車と違って非常に重い荷物を積んで走る車です。
重い荷物を積んでいてもしっかりと止まらないと安全に走ることができません。
そのため非常に強力なブレーキを備えています。
乗用車では油圧ブレーキを採用していますが、大型トラックなどはもっと強力なエアブレーキを用いているのです。
重い荷物を積んだ時にも利くのですから、もし荷物を積んでいない状態であれば、とても乗用車では太刀打ちできない制動力です。
こんなブレーキ性能の車に密着して走るのは非常に危険です。
また大型トラックは背が高く、車間距離を詰めて走ると、全く前が見えない状態になってしまいます。
交差点通過時には信号機さえ見えません。
これは言い換えると、右折待ちの対向車からもこちらが見えないということです。
見えなければ、突っ込まれてしまう危険もあることはすぐに分かると思います。
具体的な対応方法として
一般的な車間距離よりも多めにとることが第一ですが、どの程度の車間距離をとれば良いのかを測る方法はあります。
信号機のある交差点を通過する際に、自分が停止線で止まるためにブレーキを掛ける距離に来た時、信号機が見えるかどうかです。
一度信号機のある交差点を通過すればどの程度の距離が必要なのかすぐ分かるはずですので、それを目安に車間距離をとるようにしましょう。
小石を飛ばし視界も遮るダンプ
地域開発が行われている周辺でよく見かけるのが、土砂を運んでいるダンプカーです。
朝早くから夕方まで何度も行き来しているのを見かけます。
ダンプカーも重い土砂などを満載して走るため、大型トラックと同様に強力なブレーキを備えています。
また車高も高いため、大型トラックと同じように、車間距離を詰めて走ると、前が見えません。
それ以外にも積んでいる土砂がパラパラ落ちてしまうため、すぐ後ろを走ると車のフロントガラスやボディに小さな石などが飛んできます。
これらが傷を作ってしまうこともあります。
具体的な対応方法として
片側一車線であれば、大型トラックと同様に車間距離をとることが一番ですが、落としていく土砂などがどの程度まで飛んでくるのか、予想はできません。
そのため大型トラックよりも車間距離をとるか、片側二車線の道路なら一気に抜いてしまう方法も有効でしょう。
ボディの傷が気になるけれども、どうしても抜き去ることができない場合は、一度路肩に車を停めて間に他の車を入れるのも方法です。
急な進路変更や停止をするタクシー
タクシーは空車の時、街中を流しながら常に客を探しています。
タクシーに乗ろうとする人が手を上げる場所が必ずしも道幅の広い場所とは限りませんし、見通しが良い場所とも限りません。
タクシードライバーは手を上げている人を見つけると、一気に車を路肩に寄せて停車させます。
特に夜は人の姿が見えにくいため、突然進路変更するタクシーも多いです。
客を探しているタクシーのすぐ後ろを走っていると、突然の進路変更や停車に驚かされます。
つまりタクシーはこのような行動をする確率が高く、タクシーの後ろを走る際にはいつも以上の車間距離を保つ必要があります。
具体的な対応方法として
タクシーは空車の時に客を探して流しているので、タクシーに客が乗っていればあまり気にすることはなく、普通の車間距離で問題はないでしょう。
問題は空車の状態の時です。
片側一車線の道路であれば車間距離をとって走るしか方法はありません。
片側二車線ある場合は、可能であれば右側車線を走る方が安心できるでしょう。
もし左側車線を走っている時にタクシーが右側車線を走ってきて、しかも空車だったら、少しでもタクシーの前で走り続けるか、それができない場合はスピードを緩めてタクシーが急に左車線に寄ってきても大丈夫なよう、距離をとってください。
フラついている車
昼間、制限時速をしっかり守りながらもフラ付いている車は高齢者か初心者のドライバーがほとんどです。
運転そのものに慣れていないか、運転感覚が衰えてしまっているなどでフラついています。
乱暴な運転をすることは無いでしょうが、安心のために少し車間距離をとる方が無難です。
問題は夜にフラついた運転をしているケースです。
夜のフラつき運転は飲酒運転の確率が非常に高く危険です。
具体的な対応方法として
夜にフラつき運転をしている車がいた場合、絶対に近づかないことです。
どんな運転をするか分かりませんので、うまい逃げ方などはありません。
一度車を路肩に止め、時間を空けてから走るようにしましょう。
明らかに道に不案内と分かる行為をしている車
地理に不案内でどこを曲がれば良いのか探しながら走っているケースです。
他県ナンバーやレンタカーに多いですが、特長として、交差点などで曲がるそぶりを見せるけれども曲がらないなどを繰り返しています。
一度指示器を出してもすぐに消して直進するなどの行為も多いです。
最近はカーナビの普及でこういう車も少なくなりましたが、カーナビも万能ではありません。
幹線道路などではカーナビも頼りになりますが、細かい道になると分かりづらい場合もあります。
そんな時はどうしてもこのような行為になってしまうこともあるでしょう。
具体的な対応方法として
地理に不案内の場合はどんな動きをするか読めません。
こういう車に対しても、車間距離は多めにとる方が安心です。
また片側一車線の道路で、右の指示器を出しながら右側に寄っていったにもかかわらず、突然指示器を消して直進するなどのケースもあります。
左折でも同様です。
そんな時、横にスペースがあって抜き去ろうと突っ込んでいくと、直進された場合には接触してしまいます。
こんな車が曲がるそぶりを見せた時には、たとえ横から抜けるスペースが空いていても、ある程度曲がり始めるまで様子を見るようにしましょう。
まとめ
普通に走っていたとしても、前車の車種やドライバーによっては車間距離を多めにとった方が良い場合があることをお分かりいただけたでしょうか。
道路には色々な車が走り、ドライバーの状況もまちまちです。
画一的に車間距離は2秒以上と言われてもピンとこないでしょうが、上に書いた状況なら車間距離をとって走ろうと思われるのではないでしょうか。
せっかくの愛車でのドライブです。
事故の無いよう、色んなことを考えながら走れば、もっと安心してドライブを楽しめるのではないでしょうか。