交通事故はちょっとしたミスや不注意で起こり、大きなケガにつながってしまいます。
ですが、ほんの小さな配慮で防ぐことができる事故もあります。
もちろん全てのケースを防ぐことはできませんが、追突事故の幾つかは、こちら側の配慮で未然に防いだり、被害を少なくすることができます。
私が実際に昔から取り入れている方法をご紹介します。
追突事故ならある程度予防できるケースがある
私が取り入れている方法は追突事故を未然に防いだり、万が一追突されても被害を少なくできる可能性が高くなるものです。
追突事故は一般的に、前車が停まっているもしくは停止寸前に後車が突っ込んできて衝突するって事故です。
突っ込んでくる車は、前の車が停止していたり、スピードを落としていることを見逃してしまい、突っ込んでくるわけです。
ノーブレーキで突っ込んで来られると、さすがに避けようはありません。
ですが、衝突する寸前にブレーキを踏んでも間に合わなかった場合、つまり制動距離が足らなくて追突してしまうケースなら、こちら側の対応で事故になるのを防いだり、被害を少なくできるのです。
基本は後続車の動きを見ること
私がやっている具体的な方法は二つあります。
ですが、どちらの方法にも共通しているのが「後続車の動きを見る」ってことです。
後続車には、私が停まろうとしていれば、同じように停まってもらわなくてはいけません。
すなわち、前を走る私の車の動きを後続車が見ているか(よそ見していないか)を判断するために、後続車の動きを見ているのです。
私がブレーキを踏んで減速したら、後続車も減速する、これなら私の動きをちゃんと見ているということです。
しかし、私が停まろうとブレーキを踏んでいるのに、後続車がスピードを落とさずに突っ込んでくる場合は、見ていない(よそ見している)ってことです。
これらはルームミラーを見ていると簡単に分かります。
そのため私は大きく減速したり、停まろうとする際、必ずルームミラーを見るようにしています。
方法1「ポンピングブレーキ」
最近のほとんどの車にはABSが装備されていますので、あまり語られることがなくなったのがポンピングブレーキです。
本来ポインピングブレーキは急制動する際、タイヤがロックしてしまうことを防ぐため、ロック寸前でブレーキを踏んだり、少し緩めたりする方法のことです。
ABSはタイヤのロックを察知し、自動的にポンピングをしてくれるので、現代では不要の技術になってしまいました。
私が取り入れているのは制動での意味ではなく、ブレーキランプを点滅させたいからです。
ブレーキランプを点滅させる意味
ブレーキを踏めば必ずブレーキランプは点灯します。
最近の車はテールランプ内でブレーキランプが点灯するだけでなく、高い位置に設置されたブレーキランプも点灯します。
視認性は昔より高まっていますが、ブレーキを踏んでいる間ずっと点灯しているわけです。
点灯しっぱなしよりも、点滅させる方が気づきやすいはずです。
万が一後続車のドライバーがよそ見していても、点滅させた方が気づきやすいだろうと思っています。
これは高速道路で、それまで流れていたにもかかわらず急に前方が渋滞している場合にハザードを出すのとニュアンスは同じです。
ハザードを出すと今までとは違う何かが前方で起きていることを後続車に示すことになりますが、ポンピングブレーキは停まろうとしていることを後続車により強く知らせるために用いています。
ブレーキランプを点滅させるタイミング
具体的にどのようにブレーキランプを点滅させているかを説明します。
- 運転していて前方の信号が赤になったと仮定
- 信号で停まるためにブレーキを踏み始める
信号で停車するためにブレーキペダルを踏みます。
ここまでは全く普通の運転です。 - 制動が掛かり始め、速度が落ちたタイミングで後続車を確認
自車のスピードが落ち始めたタイミングを、ルームミラーを確認します。
もちろんずっとルームミラーばかりを見ていると、こちらが前車に追突してしまうので、チラッと見る程度です。 - ブレーキを一度離し、再度踏むを繰り返す
万が一、後続車が速度を落としていなければ、ブレーキペダルから一度足を離し、再度踏むを繰り返します。
これによりブレーキランプが何度も点滅することになります。
方法2 「後続車の制動距離を作ってやる」
この方法は前項の「ポンピングブレーキ」を実施した次の段階、もしくは自車が完全に停止する寸前に行なう方法です。
信号などで自車の前に車がいて停車する場合、普通は比較的余裕を持った距離で停車するはずです。
後続車の状況を見ながら、自車が前車までの距離を詰めることで、後続車に少しでも停止できるまでの距離を作ってあげようという方法です。
停止できるまでの距離を作る意味
追突事故の場合、ノーブレーキで突っ込んでこられると避けようがありませんが、ほとんどが直前で気づいて急ブレーキをかけるが間に合わず衝突、こういうケースが多いはずです。
つまり急ブレーキをかけてから停止するまでの距離が足らないわけです。
自車が前に止まっている車までの距離を少しであっても詰めてやることで、急ブレーキをかけた後続車が追突する可能性は低くなります。
もちろん追突を避けることができない場合も多いかもしれませんが、何もしないでただ後続車のドライバー任せで衝突しないことを祈るよりは能動的だと言えます。
ポンピングブレーキの次の手段にする場合の方法
上記のポンピングブレーキを使い、後続車にブレーキの合図を強く知らせても反応しない場合に使います。
この場合の後続車は、それまでずっと自車に続いて走ってきていたものになります。
- 通常通り停止できるようブレーキ操作
自車が前車に衝突してしまっては意味がありません。
ポンピングブレーキを使いながら、まず停止する位置を普段通りにできる強さでブレーキを踏みます。これで後続車が停まってくれれば安心ですが、この操作でも反応しない場合は次の操作に移ります。
- ブレーキを緩めて前車までの距離を詰める
ルームミラーを見て、1の操作をしているにもかかわらず後続車の反応がない、もしくは停まれそうにない場合は、ブレーキを緩めて普段よりも前車との距離を詰めるようにします。
自車が完全に停車する寸前に用いるケース
この場合は、自車が信号などで完全に停まる寸前のタイミングで、後方から追いついてきた車がいたようなケースです。
- 自車が完全に停止する直前に確認
自車が信号などで完全に停車する寸前にルームミラーで後方を確認します。
離れたところから追いついてきた車がいれば、安全な距離で停まれそうかどうかを瞬時に判断します。 - ブレーキを緩めて前車までの距離を詰める
後続車が安全な距離で停まれそうにない場合、ブレーキを緩め、前車までの距離を普段よりも詰めるようにします。
まとめ
この方法は私が昔から行っている方法です。
実際にこの方法を使って間一髪で追突を避けられたこともあるので、私自身が車を運転する時には必ず後方を確認しています。
もちろんこの方法が万能な訳ではありませんが、たったこれだけのことで追突を避けることができるのであればやってみる価値はあるのではないでしょうか。