クルマとの新しい接し方として、月々の定額支払いに任意保険やメンテナンスなどクルマの維持に必要な全ての費用が含まれている車サブスク「KINTO」について以下記事で何度かご紹介しました。
→急増しているクルマの新しい利用方法KINTOの評判と口コミ
→KINTOのデメリットを知ればどんな人が利用すべきかみえてくる
これまでご紹介していたKINTOのプランは、全てトヨタやレクサスの新車を対象としたものでした。
KINTOの月額は、現金一括購入や自動車ローンなどと比べても決して高額ではないことがお分かりいただけたはずですが、それでも対象とするクルマが新車だったため、月額は少し高くなってしまいます。
KINTOが中古車を対象として展開されていれば、月額も低く抑えられ、初めてクルマを持とうと考えている若い人たちも気軽に利用できるはずです。
実は2022年の中頃から、いよいよKINTOが中古車を対象にしたサブスクを全国展開するとのニュースが、2022年3月29日(日本経済新聞)に報道されました。
このニュースや中古車KINTOについて、現時点で分かっていることをご説明しましょう。
新車だけが対象だったKINTOが中古車も対象に
これまでKINTOではトヨタとレクサスの新車だけを対象にした車のサブスクサービス「KINTO ONE」を展開していました。
しかし2022年の半ばから、「U-car KINTO ONE」として中古車を対象にしたサブスクを全国展開するとのことです。
中古車 KINTO ONEの対象車種について
現在KINTOが展開している車サブスクKINTO ONEでは、トヨタ車とレクサス車の新車だけを対象にサービスを提供しています。
しかし今後、全国展開予定のU-car KINTO ONEでは、まずトヨタの人気車種であるプリウスやアクア、アルファードなどの6車種に絞った形でスタートし、その後少しづつ対象車種を拡大していくようです。
初めは対象車種を絞る背景とは
どうしてU-car KINTO ONEでは、最初は対象車種を絞るのでしょうか。
それにはU-car KINTO ONEの対象となる中古車をどうやって手配するのかが関係してきます。
U-car KINTO ONEの対象となるクルマは、これまでKINTOがサブスク契約で提供していた車両で、契約終了したクルマだけを対象としています。
KINTOは2019年に東京地域で運用が始まり、同年7月に全国展開しました。
サブスクKINTO ONEの契約プランの最も短い契約期間は3年です。
つまり2022年3月には東京地域で3年契約が終了したクルマが次々と返却され始め、2022年7月には全国から同様のプランで契約されたクルマが返却され始めるということになります。
当初のうちは対象車種を絞って全国展開するのは、おそらく比較的契約数の多い車種に限定することで、少しでも台数を多くしたいということだと考えられます。
時間経過とともに返却されるクルマが増えてくれば、対象車種も拡大していくはずです。
テスト的にU-car KINTO ONEを実施していた
画像引用:KINTO公式note
実はKINTOでは、テスト的にU-car KINTO ONEを「直売カーセンサー」と「群馬トヨタU-park高崎江木店」に限定し、2020年5月から実施していました。
「直売カーセンサー」で扱われていた車両がどういう素性のものだったのかは記載がなく不明ですが、「群馬トヨタU-park高崎江木店」で扱われていた車両は同店の展示中古車だと表記されています。
なおこの2カ所で実施されていたU-car KINTO ONEは、現在実施している新車のサブスク、KINTO ONEとは契約期間と月額に含まれる内容に若干の違いがあります。
新車のKINTO ONEの場合、契約期間は3年、5年、7年のいずれかとなっており、月額内には車両利用料、各種税金、任意保険料、メンテナンス費用が含まれています。
また5年以上の契約の場合は車検費用一式も月額に含まれています。
一方、テスト的に実施されていたU-car KINTO ONEの告知ページをみると、契約期間は4年で6ケ月毎の自動更新となっています。
また月額に含まれるものとしては車両利用料、各種税金、任意保険、契約期間中の中古車保証だけとなっています。
すなわち新車のKINTOの月額に含まれているメンテナンス費用が含まれておらず、中古車で4年契約なら必ず契約期間中に発生する車検費用も含まれていないわけです。
なお現時点で「直売カーセンサー」と「群馬トヨタU-park高崎江木店」では、以下の画像のようにU-car KINTO ONEの対象車を取り扱っていないようです。
画像引用:直売カーセンサー
画像引用:群馬トヨタ
現時点で考えられるU-car KINTO ONE利用のメリット
2022年半ばから全国展開されるU-car KINTO ONEの契約内容が、「直売カーセンサー」や「群馬トヨタU-park高崎江木店」で実施されていたものと同じなのかどうか、現時点でははっきりしていません。
そのため、契約内容以外の部分でU-car KINTO ONEを利用するメリットについて、現時点で分かることをご説明しましょう。
中古車ゆえに月額費用が安くなる
2022年半ば以降にU-car KINTO ONEで取り扱われるクルマは全て中古車となります。
そのため車両価格そのものは新車よりも安くなります。
今後展開される際にU-car KINTO ONEの契約内容がどうなるかは明らかになっていませんが、同じ車を新車で契約するより月額は安くなるはずです。
少しでも安くクルマに乗れるようになりたいとお考えなら、十分メリットはあるはずです。
中古車でも良質なクルマに乗れる
U-car KINTO ONEで扱われるクルマは、新車の時からKINTO ONEで契約されていたクルマです。
またU-car KINTO ONE の全国展開直後に契約されるクルマは、KINTO ONEで3年契約が終了したクルマでしょう。
3年契約を途中で解約されたクルマもあるかもしれません。
すなわち初年度登録からわずか3年しか経たない高年式車だということです。
また走行距離についても、KINTO ONEの契約では3年契約の場合、54,000kmの走行距離制限が設けられています。
もちろんこれ以上の距離を乗ることもできますが、その場合には超過料金を支払う仕組みになっているため、54,000kmから大幅に距離が伸びている可能性は少ないでしょう。
つまり、過走行車はまず存在しないだろうと予想されるわけです。
さらにKINTO ONEの契約にはメンテナンスが含まれており、トヨタ車やレクサス車に詳しいトヨタ系列のメカニックが定期的にメンテナンスをおこなっています。
信頼のおけるメンテナンスが確実に施されてきたのですから、メンテナンスがどの程度おこなわれてきたか分からない中古車よりも安心できるはずです。
新車よりも納車が早い可能性
現在、ほとんどの新車はオーダーしてもすぐに納車されることはありません。
これは新型コロナの世界的な蔓延に加え、現代のクルマに不可欠な半導体が世界的にも不足していることが影響しています。
人気車種の場合は納車までに半年以上掛かることもあるようです。
しかし中古車の場合は現物が既に存在しているのですから、契約さえスムーズに進めば2週間ほどで納車されていたようです。
少しでも早く納車して欲しい場合は有利だといえます。
まとめ
2022年半ばからKINTOの中古車版サブスクであるU-car KINTO ONEが全国展開されると報道されたことに加え、過去にテスト的に実施されていたU-car KINTO ONEの契約内容、そして現時点で判断できるU-car KINTO ONEを利用するメリットについてご説明しました。
少しでも費用を抑えながらクルマに乗りたいとお考えなら、U-car KINTO ONEは一考する価値があるのではないでしょうか。
U-car KINTO ONEの契約内容が明らかになった時には、また詳しくご説明させていただくつもりです。