多くの人に注目されているトヨタ車のカーリースサブスクKINTOは、2019年の登場から間もなく4年目に突入しようとしています。
KINTOは現在では色々なプランが用意されており、リース期間も当初は3年だけだったのが、現在は5年プランや7年プランも登場するなど充実しています。
しかしまだKINTOを利用したことがない方にとって、どういう基準で契約年数を選ぶべきかが分からないかもしれません。
一般的にリース期間が長くなるほど月額料金は安くなりますが、ではなるべく長いリース期間にする方が有利なのでしょうか。
他に考慮しておくべき点はないのでしょうか。
これらのことについてご説明しましょう。
KINTOの5年契約と7年契約で月額はどの程度違うのか
KINTOを含めたカーリースでは、契約期間が長くなるほど月額は安くなります。
では実際にKINTOの5年契約と7年契約では、実際にどのぐらい月額が違うのか、つまり安くなるのでしょうか。
トヨタのコンパクトカーの中でも人気のあるアクアX HEV 1.5L 2WD(5人)を例にご紹介します。
なお追加費用の掛からないよう、ボディカラーは「プラチナホワイトパールマイカ」で、内装色も「ブラック」、パッケージはETCやパーキングサポートブレーキなどが含まれた「ディスプレイオーディオ」を選択しました。
アクア上記モデルでボーナス払い無しで、5年契約の場合の月額は44,550円(税込)となりました。
5年契約と全く同じ条件のアクアで、7年契約をした場合の月額は38,280円(税込)となりました。
5年契約と7年契約での月額の差
KINTOでアクアを5年契約した場合の月額は44,550円ですが、7年契約の場合には38,280円となります。
その開きは
44,550円-38,280円=6,270円
となります。
つまり7年契約の方が5年契約に比べて6,270円、月額が安いということになります。
契約期間の違いによる総支払額の差
上で説明したように、KINTOの5年契約と7年契約の場合の月額を比べると、7年契約の方が月額は6,270円安く済むことが分かりました。
では、支払い総額はどうなるでしょうか。
5年契約の支払総額と、7年契約の支払総額を比べてみましょう。
- 5年契約の場合の支払総額
-
44,550円×60ケ月=2,673,000円(総支払額)
- 7年契約の場合の支払総額
-
38,280円×84ケ月=3,215,520円(総支払額)
※支払総額の差
3,215,520円-2,673,000円=542,520円
つまり7年契約の方が542,520円多く支払うことになってしまいます。
7年契約の方が支払総額は増える理由
5年契約と7年契約では、7年契約の方が月額は安いですが、支払総額は高額になります。
これは契約期間によるクルマの残存価格の差と、KINTOの月額に含まれているのが、クルマ本体の価格だけではないことが影響しています。
KINTOの月額には、クルマの税金や自賠責保険料、任意保険料、車検費用、メンテナンスに関わる費用、故障の際の代車費用など、クルマを維持するのに必要な費用が全て含まれています。
ガソリン代や高速代、駐車場費用などは別にして、クルマに関する費用は全て月額に含まれているということです。
7年契約の方が5年契約に比べ、2年間長くこれらの費用が必要になってきます。
例えば5年契約であれば車検は3年目に1回受けるだけですが、7年契約の場合は3年目と5年目の2回受けなければなりません。
もちろん税金や自賠責保険料もかかります。
メンテナンスや消耗品類の交換も長く乗る分、増えてきます。
任意保険も2年間長く契約しなければなりません。
そのため月額では安くなるものの、支払総額でみた時には増えてしまうわけです。
2年長く乗っても支払総額は安い
5年契約より2年間長い7年契約の支払総額は、アクアX HEV 1.5L 2WD(5人)の場合で542,520円多くなるといっても、この金額にはクルマの価格だけでなく、上で説明した車検費用や税金、任意保険料、メンテナンス費用などが全て含まれているわけです。
また、5年契約満了後に同クラスのクルマに乗り換えた場合と比べれば、7年契約の方が費用はかなり安く抑えられます。
それらを考慮すると、決して総支払額が高額とはいえず、むしろこの金額で全てをカバーできるのが不思議なほどだというのがお分かりいただけるはずです。
KINTOの契約期間は乗り換えるタイミングで決めるべき
KINTOの5年契約や7年契約は、月額はもちろんですが、総支払額においても決して高額なものとはいえません。
7年契約の総支払額が5年契約より高額になるといっても、実質的には高いとはいえず、クルマ本体に対するリース費用そのものは確実に安くなっています。
そうなると5年契約と7年契約を選ぶ際には、何を基準に考えればよいのでしょうか。
それはクルマを乗り換えるタイミングを考慮しておくということでしょう。
クルマを乗り換えるタイミングとは、クルマに対する価値観の問題とも言い換えられます。
どのようなケースで5年契約と7年契約に向いているのかをご説明しましょう。
KINTOの5年契約がおすすめな人
比較的新しいうちに乗り換えたいが出費も抑えたいなら5年契約
クルマはいくら手入れをしていても、長く乗るほど古さを感じるようになってきます。
特にボディの艶などは少しづつ衰えてきます。
そのため、クルマがあまり古くならないうちに新車に乗り変えたいと考える人も多いはずです。
しかし出費もできれば抑えたいと考えるのであれば、月額も抑えられる5年契約がおすすめでしょう。
5年ならまだクルマにそれほど古さは感じず、しかも月額を抑えることもできます。
生活環境が変わる可能性があるなら5年契約
結婚や子供の成長などで生活環境が変わる可能性がある場合には、クルマに求める要素が変化してきます。
例えば、子どもが小さいうちは軽自動車でも問題ないでしょうが、小学生ぐらいになると荷物が多く積めるミニバンが必要になってくるかもしれません。
また独身のうちは排気量の大きな車に乗っていたが、結婚したので未来の子供のためにも貯金しようと考えた場合には、軽自動車の方が都合が良いかもしれません。
このように生活環境がこれまでと大きく変わる可能性があるのなら、契約期間は最も長い7年より、5年契約の方が身軽に感じるのではないでしょうか。
KINTOの7年契約がおすすめな人
常に新型車に乗りたいなら7年契約でのり換え
常に新しく発売になった新型車に乗っていたいと考える人も多いでしょう。
ニューモデルのクルマは外観はもとより、装備も以前のモデルから刷新されており、満足度は高いといえます。
車のモデルチェンジは、以前は発売から2年目でマイナーチェンジされ、4年目でフルモデルチェンジするのが一般的でしたが、最近は6年ほどでフルモデルチェンジされているようです。
つまりKINTOの5年契約でフルモデルチェンジ直後のクルマを契約した場合には、次の契約とフルモデルチェンジのタイミングが合致しなくなります。
この場合、7年契約をしておけば、欲しいクルマがフルモデルチェンジしたら、契約満了後に新型車に乗り換えることができます。
またタイミングが合わない場合には、契約期間中でも違うクルマに乗り換えることができる「のりかえGO」を利用すれば、すぐに新型車に乗り換えることができます。
※KINTOの「のりかえGO」については後述します。
月々の出費を抑えることを重視するなら7年契約
クルマはあくまでも日常の足や道具であり、故障せずに走ってくれさえすれば古くても良いと考える人もいるでしょう。
このような人にとってクルマは単なる足ですから、少しでもそれに関わる出費は抑えたいはずです。
クルマをこのように捉えているのであれば、最も契約期間の長い7年契約にすれば、クルマに関する出費を抑えることができます。
乗り換えるタイミングが合わなくても「のりかえGO」がある
上で紹介した乗り換えるタイミングは、契約が終了するタイミングと乗り換えたいタイミングが必ずしも合致するとは限りません。
どうしても契約期間が満了する前に乗り換えなければならないケースもあるはずです。
そんな時に利用できるのが「のりかえGO」です。
「のりかえGO」とは契約期間中に一定の手数料を支払えば、次のクルマに乗り換えることができるプランです。
契約を途中で解約すると解約金が必要になりますが、それよりも安い手数料で次のクルマに乗り換えることができます。
また5年契約、7年契約ともに契約してから3年0ケ月目以降であれば申し込むことができます。
つまり5年や7年の月額が安くなるプランを契約している場合であっても、手数料はかかりますが、3年目から別のクルマに乗り換えることができるというわけです。
「のりかえGO」の手数料
ではKINTO「のりかえGO」の手数料はどのぐらいの額になるのでしょうか。
「のりかえGO」の手数料は申し込むタイミングによって異なります。
前述したように5年契約、7年契約ともに申し込めるのは契約後3年0ケ月以降です。
手数料が最も高額になるのは5年契約の場合、契約から3年0ケ月から3年6ケ月までの期間の申込みで、3ケ月分の手数料が必要になります。
また7年契約では契約から3年0ケ月から3年6ケ月までの期間の申込みで、6ケ月分の手数料が必要となります。
まとめ
KINTOのリース契約期間のうち、5年と7年ではどちらを選択すべきかについて、乗り換えるタイミングやクルマに対する考え方などによって変わってくることをご説明しました。
ご説明したタイミングやクルマに対する捉え方以外にも、色々な考え方があるはずです。
契約年数をどうしようか悩んだ場合には、この考え方を参考にしてみてください。
きっとご自身に合った契約年数が導き出せるはずです。