車を洗車した時、絶対に必要になるのは水滴を拭き取るためのクロスです。
昔は普通のタオルなどを使うことが一般的でしたが、それではどうしてもボディに傷が付くのは避けられませんでした。
綿のタオルなどは柔らかく見えても実は結構硬く、強く擦るとそれだけで傷が付きました。
そのため、洗車すればするほど傷を付けていくことになっていたのです。
マイクロファイバークロスの登場
最近話題の繊維がマイクロファイバークロスです。
吸水性が高く、しかもすぐに乾くことから、洗車用タオルとしてカー用品量販店などでも多く見かけるようになりました。
マイクロファイバークロスはナイロンやポリエステルを使って作られた合成繊維で、繊維の細さは8マイクロメートル以下と人間の髪の100分の1以下の細さです。
それが吸水性の高さだけでなく、吸塵力にもつながっています。
繊維そのものが細いために手触りは柔らかく、そして軽さもあります。
いかにも洗車に最適なクロスに感じます。
繊維は尖っており断面もギザギザの多角形
あまり知られていませんが、実はマイクロファイバークロスの繊維は先端が尖っています。
また繊維の断面も普通の繊維のように丸くなく、ギザギザになっています。
このギザギザの隙間に細かな塵などが入り込むため、吸塵力が発揮されているのです。
ですが、繊維の先端が細く断面がギザギザということがマイクロファイバークロスの長所でもあり、短所でもあるのです。
マイクロファイバークロスの短所とは
非常に便利なように思えるマイクロファイバークロスには決定的な短所があります。
それが柔らかいものへの攻撃性です。
手触りが柔らかいから、強く擦っても大丈夫と思いがちですが、例えば肌を強く擦ると真っ赤になってしまいます。
これは繊維の細さと尖っていること、そして断面のギザギザが原因です。
思った以上に攻撃性が高いために、洗車の時に使う場合でも絶対に強く擦ってはいけません。
これ以外の短所としては、繊維が長いために傷みやすいこと。
そして100%化繊のために熱に弱いことが挙げられます。
洗車の際の注意点
車の洗車にマイクロファイバークロスを使うのは、ほとんどが洗車後に水滴を拭き取る場合でしょう。
吸水性の高さから非常に早く拭き取ることができますが、強く擦りながら拭き取るのは厳禁です。
一度だけでは目立たないかもしれませんが、何度も強く拭き続けるとボディに悪影響を及ぼします。
マイクロファイバークロスはそっと撫でるだけで十分水滴を取り除くことができます。
強く擦らずに拭き取ることを心掛ければ、マイクロファイバークロスは洗車の強い味方になってくれるはずです。
マイクロファイバークロスを使いこなすワザ
マイクロファイバークロスはうまく使うと非常に早く、しかも効率的に水滴を拭き取ることができます。
また使い方によっては本来の目的以外にも活用できます。
私のマイクロファイバークロスの使い方を紹介しましょう。
大きすぎないものを使う
マイクロファイバークロスは今では洗車用タイルとして主流になっており、大判のものも売られています。
バスタオルほどの大きさのものなら、小さめの車は一度も絞らず水滴を全部拭き取れるほどです。
ですが、一度で拭き取れない大きさの車の場合、ふき取り作業の途中でマイクロファイバークロスを絞らねばなりません。
この絞る作業が問題です。
小さなタオルなどは手で簡単に絞れますが、バスタオルほどの大きさのものを絞ることはできません。
手が大きく、力のある人であればできるでしょうが、男の私でも無理でした。
小さく畳んで絞ればできなくはないですが、小さく畳むのはすごく面倒です。
また、バスタオルほどの大きさのクロスでボディの下の方を拭こうとすると、どうしてもクロスが地面を引きずってしまいます。
すると地面の砂などがクロスに付着してしまい、その部分でボディを拭くと傷だらけになってしまいます。
大きなマイクロファイバークロスは確かに便利ですが、大きすぎるとかえって使い勝手が悪くなってしまいます。
ご自身で使いやすいサイズを購入してください。
小さめのものも用意しておく
大きすぎるマイクロファイバークロスでボディの下部を拭くと端が地面に付いてしまうので、下部を拭き取るために小さめのクロスを別に用意しておくのも方法です。
またマイクロファイバークロスはコーティング剤やワックスなどを拭き取る際にも便利ですので、是非小さめのものも用意しておいてください。
ボディの鉄粉の付き具合をチェックできる
車のボディにはどうしても鉄粉が付着してきます。
鉄粉が付着しているかどうかをチェックするためには、タバコやキャラメルなどのセロファンを使って撫でれば鉄粉のザラザラ感が分かりやすいことが知られています。
ですが、タバコを吸わない人が洗車のためにわざわざセロファンを用意するのは面倒です。
カーシャンプーで洗車して水分を完全に拭き取った後、乾いたマイクロファイバークロスでボディを撫でてみてください。
撫でた時、マイクロファイバークロスの繊維が引っかかる感触を感じたら、それは鉄粉が付着している証拠です。
鉄粉はカーシャンプーで取り除くことはできないので、砂などの汚れをカーシャンプーで落とした後、乾いたマイクロファイバークロスで撫でれば付着しているかどうかがはっきりと分かります。
これによって鉄粉除去が必要な時期かどうかを判断することができます。
洗車使用後の洗濯や乾燥について
洗車に使用したマイクロファイバークロスは汚れが付いているはずです。
洗濯機で洗うと痛んでしまうので、石鹸などを使って手洗いしましょう。
また乾燥は乾燥機を使うと痛んでしまいます。
陰干しをして乾かすようにしましょう。