梅雨の時期にカー用品店に行くと、いつにもましてウィンドウケアのためのコーティング剤などが豊富に陳列されています。
それだけクルマを運転する際には雨対策が重要であり、多くのドライバーが関心を持っている証拠なのかもしれません。
フロントガラスの外側に塗布するコーティング剤は多くの種類が販売されており、後方の安全確認に重要なドアミラー用のコーティング剤も色々なものが市販されています。
しかし多くの種類があるからこそ、どれを選べば良いのか、分からなくなってしまうのも事実でしょう。
そこでドアミラー用コーティング剤の中から人気が高い撥水性の「ガラコ ミラーコートZERO」、そして親水性の「キイロビン ミラクリア」の使い勝手をご説明しようと思います。
私自身は以前「ガラコ ミラーコートZERO」を単独で使っていましたが、一時期「キイロビン ミラクリア」と併用するようになりました。
そして現在は「キイロビン ミラクリア」を単独使用しています。
それは、どちらのドアミラー用コーティング剤も一長一短あること。
そして最も効果を求めるのであれば、両方を使い分けするのがベストではあるものの、多少妥協すれば「キイロビン ミラクリア」の方が無精できるからです。
私の選択した理由が、ドアミラー用コーティング剤選びの参考になれば幸いです。
撥水性と親水性の代表的なドアミラー用コーティング剤
私が過去に使ってきた、タイプの異なる2種類のドアミラー用コーティング剤2種類についてご説明しましょう。
撥水ケミカル剤「ガラコミラーコートZERO」
ドアミラー用の撥水コーティング剤の代表として紹介するのが「ガラコ ミラーコートZERO」」です。
フロントガラス用の撥水剤として有名なガラコのドアミラーバージョンですが、撥水力はフロントガラス用の比ではなく、雨粒が流れ落ちてしまうほど撥水力が高められています。
初めて使った時は、ドアミラーのクリアさに驚きました。
なお施工する際には、事前に油膜などを落としておくようにしましょう。
親水ケミカル剤「キイロビン ミラクリア」
撥水コーティング剤の対極に位置するのが、親水性の「キイロビン ミラクリア」です。
これはドアミラーに付いた雨を平らにし、下に流し落としていくのが特徴です。
これにより視界を確保しているわけです。
商品には油膜落とし剤とコーティング剤の2種類が入っているのは、油膜をしっかり落とさなければ十分な効果を発揮できないからです。
油膜を落としてからコーティング剤を塗り付けるようにします。
なおそれぞれの作業に必要な2種類のスポンジと、塗付用の布も複数枚セットされています。
ドアミラー用コーティング剤選びの悩みどころ
ドアミラー用コーティング剤のタイプが異なる代表的な2種類を紹介しましたが、このどちらか1つを使用すれば雨の日の後方視界が良好になるとは断言しづらいところがありました。
それは以下のような理由からでした。
後方視界確保が必要なのはドアミラーとサイドウィンドウ
後方の安全を確認するにはドアミラーを使いますが、雨の日に後方確認する場合、ドアミラーだけがクリアになるだけでは不十分です。
雨の日の運転では、ほとんどの場合、サイドウィンドウを閉めているはずです。
つまり雨の日の後方確認は、サイドウィンドウ越しにドアミラーを覗きこむということです。
例えドアミラーの雨粒がクリアになったとしても、サイドウィンドウに雨粒が付着していると、結局は後方が良く見えないということになってしまうわけです。
つまりこんな状態ってことです。
雨の日の後方視界を確保したいのなら、ドアミラーの雨粒対策だけでなく、ドアミラーとサイドガラスの両方をセットで対策をする必要があるということになります。
ガラコミラーコートZEROの悩みどころ
撥水性コーティング剤ガラコミラーコートZEROは、ドアミラーだけに限定すると効果は劇的で、視界は非常に良くなります。
下の画像は、実際に私のクルマのドアミラーにガラコ ミラーコートZEROを塗布したものです。
ほとんど水滴が付いておらず、視界が非常に良いことが分かるでしょう。
ただしコーティング被膜が非常にデリケートなため、サイドウィンドウに塗布しても、一度窓を上げ下げするだけでゴミモールに擦れて被膜が剥がれてしまい、撥水効果は全く無くなっていたため、サイドウィンドウを下げて撮影しました。
ガラコミラーコートZEROのコーティング被膜は、手で触っただけで剥がれてしまいます。
もちろんコーティング被膜が剥がれた個所に撥水効果はありません。
なお、このことは以下の画像のように、商品説明でも明記されています。
キイロビン ミラクリアの悩みどころ
親水性コーティング剤キイロビン ミラクリアは、雨が降っても雨粒状にはならないのですが、水滴が付着しないかというと、そうともいい切れません。
大雨の時などは効果的なのですが、雨量が少ないと水滴が残ってしまうことがありました。
また私はサイドウィンドウにもキイロビン ミラクリアを塗布していますが、ウインドウの上げ下げではコーティング被膜は剥がれず、耐久性は抜群です。
クルマの車内からサイドガラス越しにドアミラーをみる場合でも見やすく、雨の夜でも比較的安心して運転することができました。
下の画像は、1ヶ月半ほど前に私のクルマにキイロビン ミラクリアを塗布し、手で水を掛けてみた時の様子です。
キイロビン ミラクリアはドアミラーの全面に塗布し、サイドウィンドウは右半分(前半分)だけに塗布してあります。
どちらも少し水滴が付着していますが、見づらいほどではありません。
特にサイドウィンドウは塗布してから何度も上げ下げしており、それでもこの状態が保たれています。
理想はドアミラーとサイドウィンドウでの使い分けだが…
ガラコミラーコートZEROとキイロビン ミラクリアには、どちらも若干の悩みどころがあることがお分かりいただけたかと思います。
もう一度、各コーティング剤の特徴と悩みどころを整理すると、以下のようになります。
ガラコミラーコートZERO:ドアミラーには効果的だが、サイドウィンドウには使えない
キイロビン ミラクリア:若干の水滴は残るものの、サイドウィンドウに効果的
これらの特徴と悩みどころを上手く組み合わせるとするなら、
ドアミラーにはガラコ ミラーコートZEROを使い、
サイドウィンドウにはキイロビン ミラクリアを使う
というのがベストといえます。
こうしておけばドアミラーに水滴は付かず、サイドウィンドウには少し水滴は付くものの、見づらいというほどではなくなり、ベストの状態が保てるわけです。
ただし2つのケミカルを使い分けるということは、正直なところ面倒でしょう。
もちろんこの2つを購入し、使い分けることが面倒でないなら、そうすることがベストです。
しかし私は使い分けが面倒だと感じたため、あえて「キイロビン ミラクリア」だけをドアミラーとサイドウィンドウの両方にコーティングしています。
雨の日の後方視界確保の手段として完璧とはいい切れませんが、必要十分な効果は得られていると感じています。
まとめ
現在市場に出回っているクルマ用ガラスコーティング剤は数多くありますが、その中でも代表的な2種類についてご説明しました。
少しでもラクにメンテナンスしたいと考える私はキイロビン ミラクリアだけを使用するようになりましたが、完ぺきを求めるならガラコミラーコートZEROも併用される方が良いでしょう。
参考になさってください。