クルマを大切にしている方なら、機械洗車や手洗いを問わず定期的に愛車を洗車されているはずです。
しかし一年を通して常に同じサイクルで洗車されていませんか?
例えば月に1度だけ洗車するなど、自分なりのサイクルでしか洗車をしている状態になっていませんか?
実は一年のうち、最も洗車が必要なのは春の時期です。
春の時期はボディにダメージを与える花粉や黄砂が大量に降り注いでくるので、これからボディを守るには洗車しか方法がありません。
すなわち春の時期はボディをピカピカにするための洗車ではなく、ボディをこれらから守るために洗車するという意識を持つ必要があるのです。
つまり春の時期は月1回の洗車では不十分で、一年で最も洗車頻度を上げてやる必要があるということになります。
しかし洗車頻度を上げるには時間や労力も必要になります。
なるべく少ない時間と労力で洗車できるようにするのがベストでしょう。
そのためにも洗車タイミングを考慮しなければなりません。
花粉や黄砂がクルマのボディにどのようダメージを与えるのか、またそれから考えられる効果的な洗車タイミングについてご紹介しましょう。
花粉と黄砂がクルマのボディを痛める
毎年3月から5月頃にかけ、クルマのボディに大量に降り注いでくるのが花粉と黄砂です。
この花粉と黄砂はクルマのボディを痛める大きな原因になりますが、厄介なのはクルマに乗らなくても、屋外に駐車しているだけでも降り注いでくるという点です。
花粉と黄砂がどのようにクルマのボディのダメージになるのかを以下で説明します。
花粉
花粉はボディに降り注いだだけならボディ全体が黄色っぽくなるだけですが、その状態で夜露が降りたり、雨が降ってしまうと面倒です。
花粉は水分に触れると被膜が破れ、ペクチンと呼ばれるたんぱく質のネバネバした物質が出てきてしまいます。
ネバネバゆえにボディから簡単にはがれることはなく、さらに乾燥すると小さく収縮していき、結果的にシミとなって残ってしまいます。
黄砂
黄砂とは文字通り「砂」のことで、中国のゴビ砂漠など、黄土地域の砂が偏西風によって飛ばされてきたものです。
黄砂にはカルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれていますが、花粉と同様にボディに降り注いだだけではそれほど問題ではありません。
しかしボディ上に黄砂がある状態の時、夜露が降りたり、雨が降ったりすると水滴にカルシウムイオンやマグネシウムイオンが溶け出してきます。
そして水滴が乾いてくると、イオンデポジットと呼ばれる白い固形物がこびりついてしまいます。
花粉と黄砂の被害を防ぐために必要なこと
クルマのボディを花粉や黄砂の被害から守るためにできることはあるのでしょうか。
クルマを大切にしている方なら誰もが使っているはずのワックスやコーティングなどは、ボディの塗装面を保護することに役立ちますが、花粉や黄砂が濡れて乾いてしまった状態のまま長い時間放置しておくと、やはりシミやイオンデポジットができてしまいます。
多少の保護効果はあるものの、完全ではないということです。
最も効果的な方法としては、こまめに洗車で花粉や黄砂を取り除くということですが、頻繁に洗車するということは非常に難しいでしょう。
そのため実現可能な方法としては、雨などのタイミングを見計らって、少しでも洗車頻度を上げるということになります。
さらに春の時期の洗車は、クルマをピカピカに磨き上げるためのものではなく、花粉や黄砂からの被害を防ぐためのものと考え、洗車タイミングを考慮することになります。
春限定の洗車タイミングの例
洗車頻度を上げるといっても、それほど簡単でないことは誰でもわかることです。
洗車は時間もかかり、労力も必要ですし、仕事で疲れているのに、帰ってから洗車するのは大変です。
そこで私が春の時期限定で実践している洗車タイミングの例をご紹介しましょう。
これはあくまでも洗車タイミングの目安となる例です。
このうちのどれかを状況に合わせて実践するだけで、かなり花粉や黄砂の影響を防ぐ効果が期待できるのではないかと思っています。
1.雨のタイミングを見計らって洗車する
春の時期には、雨が降るタイミングを計算して洗車に行くようにしています。
雨のタイミングを計算するといっても、雨がしばらく降らないタイミングを見計らうのではありません。
むしろその逆で、「もうすぐ雨が降る」とか、「雨が降っている」などのタイミングで洗車に行くのです。
もちろん必ずこのタイミングで洗車に行けるとは限りませんが、極力行くように心掛けています。
洗車すれば、それまでクルマに降り注いだ花粉や黄砂をキレイに落とすことができます。
つまり、雨が降っても花粉や黄砂がボディに乗っていないので、花粉や黄砂の影響を少なくすることができるというわけです。
雨が降る前の洗車は通常の洗車と手間は変わりませんが、雨が降っている最中の洗車には大きな利点があります。
それは洗車工程のうち、洗車後に「水滴を拭き取る」という作業が必要なくなるという点です。
ボディに付いた水滴を拭き取る作業は、面積の広さゆえに時間がかかって簡単ではありませんが、その労力が必要なくなります。
さらに雨の日のコイン洗車場は空いていますので、落ち着いて洗車することができます。
また洗車ブースに屋根が付いているコイン洗車場があれば、雨の日でもレインウェアを着る必要がありません。
2.雨の上がったタイミングで洗車する
「もうすぐ雨が降る」、「雨が降っている」タイミングで洗車できなかった場合は、「雨が上がった」タイミングで、なるべく早くコイン洗車場に行って洗車するようにしています。
こうすることで、花粉からペクチンが出てきてネバネバしていても、ボディにこびりつくのを防ぐことができます。
黄砂も雨が乾燥しなければイオンデポジットになりません。
3.通常より洗車回数を1回だけ増やす
上せ説明した雨のタイミングに合わせた洗車に加え、いつもより月当たりの洗車回数を1回増やすようにしています。
私は普段、最低月2回は洗車するようにしています。
しかし春の時期だけは、通常の洗車回数を1回だけ増やして、合計3回にしています。
これは花粉や黄砂が雨だけでなく、夜露に濡れてもボディに影響を及ぼすからです。
つまり月3回の通常の洗車に加え、雨のタイミングに合わせた洗車をおこなうということです。
実際の洗車回数はそれほど多くならない
上で紹介した洗車タイミングを実践すると、月に5回や6回も洗車しなくてはいけないのでは、と思われるかもしれません。
しかし月3回の定期洗車のタイミング、さらに雨が降るタイミングとが重なってくることも多いので、実際にはMAXで月5回、平均的には月4回程度の洗車頻度で収まっています。
これはつまり週1回、洗車するのと頻度的には変わらないということになります。
単純に洗車頻度を上げることだけでなく、洗車のタイミングも重要ということです。
まとめ
春の時期の花粉や黄砂はクルマのボディにとって厄介な存在です。
これらの被害を効果的に防ぐには洗車しかありませんが、やみくもに洗車回数だけを増やしても労力ばかりがかかるだけです。
効果的な洗車タイミングを見極めることができれば、少しでも労力を減らしながらも、花粉や黄砂のからクルマを守ることができるはずです。
是非参考になさってください。
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